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毎回1つのお題に4人のブロガーが答えていく期間限定ブログ

「インターネットとリアルの境界線」がなくなるとき

インターネットとリアルの境界線をなくしたくて文章を書いている。

それは実名主義とかでもないしハンドルネームでリアルを生きたいわけでもなくて、わたしはわたしが考えたこと、思ったことのなるべくすべてをインターネットに書き残して、「ああもうだいたい書いたな、思考パターンのバリエーションが出揃ったな」と思えるようになったら、そのパターンを作ってわたしの人工知能を作って欲しい。そうしてわたしは100%の再現性を持った何らかの生き物になって、自我を失ったとしても、困っている誰かや悲しんでいる人たちの救いになるような言葉を吐き出し続けたい。

子供時代、思いの外ハードな問題も抱えた家庭で、何度も「どうしてわたしだけこんな目に遭わなきゃいけないのか」と思って泣いた。深く触れる気はないし、両親は尊敬しているし、幸せに育てられたけれども、同級生に比べたらわたしが持たされている荷物はとても重いように思えた。無知だったし、勇気もなかったから、そこから逃げ出すこともできずに、親や周りの大人たちのことを恨みながら、めそめそと育った。
ずうっと「わたしの子供時代」は大人たちに奪われたままだ、という思いは消えないけれど、そんなことを今さら恨んでも仕方がなくて、だったらそういう育ち方をした自分でしか思えないこと、考えつかないこと、生き延びるためのテクニック、みたいなものをたくさん外に書き残しておきたいと思っている。

思うことは知識が増えるにつれ年々変わっていくし、自分が大人の側になった今、あの時の彼ら彼女らがどうしようもできなかったことが、よく分かる。大人だからといって、万能ではない。
どうしようもないとき、どうしようもできなくなるときが、ある。

でも、子供からしたらそんなことはわからないし、彼ら彼女らも説明してくれなかった。
説明してくれたからといって理解できたのか?と言われたら分からない、と返すしかない。けれども、彼ら彼女らもどうやら苦しんでいるようだ、ということは子供なりに推察できたかもしれない。そしてそれを説明しようとしてくれる姿に、少しは溜飲を下げたかもしれない。それくらい、子供時代の孤独は苦しかった。誰かと一緒に泣きわめいて、もう嫌だ、と叫びたかった。
今となってはあのときどうすればよかったのか、どうして欲しかったのか、よく分からない。考えても意味があるようにも思えない。けれど、わたしは少女時代のわたしのような子が悩み、インターネットに触れて、何らかの救いや回答を求めたとき、さまざまな検索クエリでたどり着けるよう、何度も同じことを書こうと思う。
同じことを、違う言い方で、少しでも誰かの救いになるような言葉を、できるだけたくさん書き残して、インターネットにアップロードしておこうと思う。

アップロードしきったな、と思えたら、いつ死んでもいい。
それがわたしにとって「インターネットとリアルの境界線がなくなる」ときであり、生きている理由がひとつなくなる瞬間なのだと思う。

今日はそんな感じです。
チャオ!

著者プロフィール

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ブロガー/ライター/会社員

酒と読書とおいしいものでできています


・個人ブログ「インターネットの備忘録」を書いています→http://hase0831.hatenablog.jp/

・サイボウズ式ブロガーズコラム連載中です→http://cybozushiki.cybozu.co.jp/bloggers

・著書「ブログにためになることなんて書かなくていい」インプレス社より→http://goo.gl/mFJuIC

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